講演:”K.ポラニー市場自由主義の根源的批判者”

講演告知「K.ポラニー市場自由主義の根源的批判者」

 

当事務所:野口建彦による講演会の機会を、

東京新世界経済研究会様<春例会>

(櫻井公人立教大学経済学部教授主催) より頂きました。

スケジュールが正式に決定しましたので、講演要旨と合わせてお知らせ致します。

 

・日時
2011年3月5日(土) 14:00-18:00(2講演中2番目)

・会場
立教大学池袋キャンパス 12号館地下第4研究室

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・講演題目

「K.ポラニー市場自由主義の根源的批判者」

 

・講演要旨

1.ポラニーの生涯と業績

 

2.ポラニーの主著『大転換』(1944年刊行)の形成をめぐる時代背景

 

3.ポラニーは「経済人類学者」なのか―伝統的社会における経済の位置づけ
…「伝統的社会において、経済は社会の諸関係(政治・文化・宗教など)と一体化しており、

独立の領域をなしていなかった。 故に、伝統的社会に出現する交易(交換)・貨幣・市場は、

19世紀市場社会のそれとは異なる役割と機能を持っていた。」

 

これが彼の「経済人類学的研究」の課題であり、著作『大転換』の中に示されている通りである。

ポラニーの「経済人類学的研究」は、比較社会論的な『大転換』の一部をなしている。

 

4.『大転換』における中心課題:19世紀市場社会の歴史的特異性の提示

…「社会の諸関係に埋め込まれていた経済が、そこから独立し、社会を従属させようとする」
この原理が市場社会の歴史的特異性である。

 

5.国家と貨幣・通貨と国家の関係の指摘:市場自由主義の経済学が見落とした論点

…「国民国家はなぜ国民的通貨と中央銀行を持とうとするのか」を考察する

 

6.市場社会の展開をどう認識するのか:

…市場社会を、「市場の拡大」と「社会の自己防衛」(多様な保護主義運動)

の対立関係とみなす。

 

7.ポラニーが残した三つの課題

ⅰ…ポラニーの経済的帝国主義論の限界
ⅱ…第一次大戦前の国際金本位制は長期・安定的なシステムだったか‐短命の国際金本位制
ⅲ…国際金本位制崩壊(1971年のニクソン声明)と変動相場制の歴史的位置づけ

 

※上記講演は、この4月に文眞堂様より刊行される

『K.ポラニー:市場自由主義の根源的批判者(仮題)』野口建彦(著)

をベースに行われます。

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2011 19th Feb. 東京新世界経済研究会様「春例会」=3月5日開催において
講演:”K.ポラニー市場自由主義の根源的批判者” の機会を頂きました。
その詳細をブログにアップしました。

http://t.co/w9ZcfOBd

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